五十肩の治療には運動療法というものがあります。痛みのある部分を少しずつ動かし、肩の可動範囲を広げていくといったものです。肩の可動範囲を広げる方法には、アイロン体操など、色々な方法があります。
マッケンジー体操も五十肩に効果的なものの一つです。ですが、マッケンジー体操は本来、五十肩専用のものではありません。腰が悪い方へ効果的なものとしてよく紹介されます。
マッケンジー体操は腰痛改善のために行われるのが主ですが、股関節、膝、足首、手首、肘、肩、
側弯症などにも効果的です。
痛むところによって、運動の仕方が変わってきます。ここでは、五十肩改善に向けたマッケンジー体操を知って頂きたいので、肩の運動を見ていきます。
マッケンジー体操の基本は伸展と屈曲です。肩においても同じことが言えますが、肩関節は色んな方向に動く分、ときには回旋運動が必要です。
伸展運動は、腕を後ろに伸ばして何か倒れないものに掴まり、ぐっと胸を前に突き出します。この時、腕だけでなく肩関節が伸びていることも重要です。
屈曲運動は、腕を伸ばす方向が上です。タンスなど少し高い所を掴んで、膝を曲げて腰を落とします。そして、肩関節を伸ばしたり曲げたりしていきます。外旋運動は腕を下した状態から肘を90度に曲げて、肘から先を左右に動かします。
内旋運動は同じく肘を下した状態から曲げて、身体の前後に動かします。肩に意識を置きながら行うとより効果的です。このようにして、日頃のリハビリの中で取り入れていくと良いと思います。
ですが、やはり注意しなければならないのは過度にやってしまうことです。過度にリハビリなどを行うと、悪化の原因にもなりますので、適度に行うことが五十肩にとって、良いリハビリだと言えます。